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賠償事例 税理士職業賠償責任保険 事故事例(2016年7月1日~2017年6月30日) | 日税連保険サービス

(保険金が支払われなかった事例)2期連続期限後申告になったことにより青色申告の承認が取消された事例



【概要】
税理士は、平成26年3月期の法人税の申告において、申告期限当日の平成26年5月31日に依頼者から棚卸金額の訂正を求められたため、期限後申告となった。

依頼者は税理士が関与していない前事業年度においても期限後申告をしており、2期連続期限後申告となったため、平成26年3月期以降の青色申告の承認が取り消された。その結果、平成27年3月期に生じた不動産売却損に係る多額の欠損金額は翌期以降に繰り越すことができなくなってしまった。

税理士が期限内申告していれば、青色申告は継続され、欠損金の繰越控除により、平成28年3月期以降、法人税の負担を軽減できたとして損害賠償請求を受けた。


【詳細】
本件では、平成25年3月期及び平成26年3月期が期限後申告となったため、平成26年3月期以降青色申告の承認が取り消され、欠損金の繰越控除の適用ができなくなった。

しかし、税理士は1回目に期限後申告となった平成25年3月期の申告には関与していない。また、2回目に期限後申告となった平成26年3月期においては、申告期限当日に、依頼者より棚卸金額の訂正を求められ、その際、正確な棚卸金額がすぐに提示されなかったことから、期限内申告は不可能であった。さらに税理士は、期限後申告が2 事業年度連続することによるデメリットも事前に説明していた。

従って、2事業年度連続で期限内申告ができなかったことにより青色申告の承認が取り消され、その後の事業年度において欠損金の繰越控除の適用ができなくなり、法人税を過大に負担することとなったとしても、税理士に責任はないと判断された。