▼ 裁決事例集 No.58 - 36頁 請求人らは、工具類販売業を営んでいた被相続人の所得税の事業所得の金額の計算に当たり、個人事業主の死亡は当然に雇用契約の終了事由、事業廃止原因であり、退職金規程に事業主死亡が退職金支給事由として明記されていなくとも退職金支給債務が発生したとして、従業員6名に対する退職金の必要経費への算入を認めるべきである旨主張する。 しかしながら、被相続人の事業は被相続人の一身に専属する性質のものではなく、相続の対象となり、雇用契約は相続人に承継されるから、被相続人の死亡は雇用契約の終了原因にはならない。 また、当該従業員らは被相続人死亡後も引き続き勤務し、勤務条件、勤務内容に重大な変更はなく、被相続人の事業は、相続人に承継されており廃止されていないから、雇用契約は終了していない。 したがって、本件退職金は確定した債務とはいえず、請求人らの主張には理由がない。 平成11年12月9日裁決 |
類似の国税不服審判所 公表裁決税務事例
被相続人に係る事業所得の金額の計算上の必要経費には、死亡時までの従業員退職金相当額は算入できないとした事例
...
裁決事例集 No.26 - 59頁
被相続人が死亡したため相続人がその事業を承継した場合において、両者に継続雇用されている従業員に係る当該死亡時までの期間の退職金相当額は、その事業が継続し従業員に...
詳細を表示する
個人事業主の死亡は当然に雇用契約の終了事由、事業廃止原因であるから、従業員に支給する退職金の必要経費算入を認めるべきであるとの請求人の主張が排斥された事例
...
▼ 裁決事例集 No.58 - 36頁
請求人らは、工具類販売業を営んでいた被相続人の所得税の事業所得の金額の計算に当たり、個人事業主の死亡は当然に雇用契約の終了事由、事業廃止原因であり、退職金規...
詳細を表示する
被相続人の事業を承継した相続人が従業員等に支払った被相続人時代の退職金は相続債務ではないとした事例
...
裁決事例集 No.7 - 37頁
被相続人の下で事業に従事していた相続人が、その事業を引き継いだ後において、被相続人が経営していた当時の退職金として相続人及び従業員に支給することとした金員は、被相...
詳細を表示する
年金受給者が、厚生年金の給付水準の引下げに際し、将来の年金の総額に代えて受給した一時金は、勤務先を退職した年分の退職所得に当たるとした事例
...
▼ 裁決事例集 No.72 - 132頁
所得税法第30条及び同法第31条の立法趣旨等を踏まえれば、厚生年金保険法第9章の規定により定められた厚生年金基金規約に基づき厚生年金基金から受ける一時金の...
詳細を表示する
取引相場のない出資の評価において負債に含まれる未納法人税額は受取生命保険金から死亡退職手当金を控除して計算すべきであるとした事例
...
裁決事例集 No.23 - 189頁
被相続人の死亡により本件会社(有限会社)が生命保険金を取得し、その生命保険金を原資として、被相続人に対する死亡退職手当金が支払われた場合において、仮決算を行わ...
詳細を表示する
株主総会において支給が確定した退職金の一部を受領しなかったのは、相続人たる請求人らが退職金の支払義務の一部を免除したものであるから更正の請求は認められないとした...
...
▼ 裁決事例集 No.76 - 1頁
請求人らは、相続税の課税財産として申告した退職手当金等について、その算定根拠に誤りがあったことから相続税の法定申告期限後に減額され、一部しか受領していない旨主...
詳細を表示する
事業は廃止されたものとは認められないから所得税法第63条の必要経費の特例の規定は適用できないとした事例
...
裁決事例集 No.34 - 33頁
被相続人の病院事業を相続した請求人らが、当該病院事業を廃止するため、事業廃止に伴う入院患者に対する転院の通告あるいは通院患者に対する事業所閉鎖の通知等必要な業務...
詳細を表示する
事業協同組合の組合員の死亡脱退により生じた持分払戻金に含まれるみなし配当相当額について源泉徴収義務があるとした事例
...
▼ 裁決事例集 No.72 - 265頁
請求人は、事業協同組合の組合員の死亡脱退により、死亡した組合員の相続人が支払を受ける持分払戻金は、死亡退職金と同様、所得税を課税せずに相続税のみを課税する...
詳細を表示する
被相続人の税理士業務は、同人の死亡により所得税法第63条に規定する事業の「廃止」があったとした事例
...
▼ 平成25年7月5日裁決
《要旨》
原処分庁は、被相続人の死亡により、同人の税理士業に係る事業所得の金額の計算上必要経費に算入した未払退職金は、その支払債務が発生、確定しておらず、また、...
詳細を表示する