▼ 平成30年1月29日裁決 《ポイント》 本事例は、請求人が、相続税の申告及び納付を決意した後、原処分庁所属の職員との申告相談を経て期限後申告書を提出したものと認められるとして、無申告加算税の賦課決定処分の一部を取り消したものである。 《要旨》 原処分庁は、原処分庁所属の職員(本件職員)は、請求人に対し、相続税に係る調査の事前通知をした上で当該調査を行う旨説明したほか、調査結果の内容の説明とともに期限後申告を勧奨しており、請求人は、調査があったことを認識し、期限後申告をしなければやがて決定されるであろうことを認識することができたものと認められるから、請求人が提出した期限後申告書(本件期限後申告書)は、国税通則法第66条《無申告加算税》第5項に規定する「決定があるべきことを予知してされたものでないとき」に該当しない旨主張する。 しかしながら、請求人は、請求人の母と本件職員との間で行われた請求人の相続税に関する相談結果を契機として、相続税の申告及び納付を決意し、その後、本件職員との申告相談を経て本件期限後申告書を提出したものと認められるから、請求人が、このまま申告しなければやがて決定されるであろうとの認識の下で本件期限後申告書を提出したとは認められず、そもそも本件期限後申告書の提出に至るまで、相続税に関する調査を受けていたとの認識を有していたとも認められない。したがって、本件期限後申告書の提出は、同項に規定する「決定があるべきことを予知してされたものでないとき」に該当する。 《参照条文等》 国税通則法第66条第5項 |
類似の国税不服審判所 公表裁決税務事例
相続税の法定申告期限までに判明した相続財産のみでも、遺産に係る基礎控除を超える場合には、その把握した相続財産に係る期限内申告書を提出しなかった場合、国税通則法第...
...
▼ 平成29年6月15日裁決
《ポイント》
本事例は、相続税の法定申告期限までに判明した相続財産だけで遺産に係る基礎控除を超える場合、相続税の期限内申告書を提出しなければならない...
詳細を表示する
このまま申告しなければやがて決定されるであろうとの認識の下で期限後申告書を提出したとは認められないとして、無申告加算税の賦課決定処分を取り消した事例(平成26年...
...
▼ 平成30年1月29日裁決
《ポイント》
本事例は、請求人が、相続税の申告及び納付を決意した後、原処分庁所属の職員との申告相談を経て期限後申告書を提出したものと認められるとして、無申告加算税の...
詳細を表示する
当初から過少申告及び無申告を意図し、その意図を外部からもうかがい得る特段の行動をした上で、その意図に基づき、所得税等については過少申告をし、消費税等については期...
...
▼平成28年9月30日裁決
《ポイント》
本事例は、請求人が、消費税等の負担を免れるため、長年にわたり、農産物等の販売金額を過少に記載した下書用の収支内訳書を作成し、これを市の申告相談で市...
詳細を表示する
請求人が本件農地に係る特定転用の申請書を提出したのは、特定共同住宅の建築着工後と認められるので、当該転用申請書は不適法なものであるとして請求人の主張を排斥した事...
...
▼ 裁決事例集 No.51 - 664頁
請求人は、本件農地に係る特定転用の申請書の提出が平成6年2月22日となったのは、再三の相談に対応した原処分庁の職員が提出期限について指導をしなかったためで...
詳細を表示する
当初から過少申告及び無申告を意図し、その意図を外部からもうかがい得る特段の行動をした上で、その意図に基づき、所得税等については過少申告をし、消費税等については期...
...
▼ 平成31年4月23日裁決
《ポイント》
本件は、平成26年分ないし平成28年分については請求人が、正当に申告すべき収入金額等を認識した上で、真実の所得金額よりも大幅に少なく偽った所得金額...
詳細を表示する
確定申告書に所得税法第58条第1項の規定の適用を受ける旨の記載がなかったことについて、やむを得ない事情があると認めた事例
...
裁決事例集 No.19 - 45頁
請求人は確定申告書を作成するに当たり、固定資産を交換した場合の課税の特例の適用を受けるべく、[1]請求人の関係する団体事務員と相談の上、特例適用条文を所得税法第...
詳細を表示する
相談担当者が知り得なかった申告漏れ等は、国税通則法第65条“過少申告加算税”第4項にいう「正当な理由」には当たらないとした事例
...
裁決事例集 No.43 - 10頁
請求人は、当初申告が税務署の相談担当職員の指導に基づいて作成されたものであるから正当な理由があり、過少申告加算税を賦課すべきでないと主張するが、相談時点では修正...
詳細を表示する
納税相談に際し、請求人は買換えであることを申し出ていない等の状況の下で、担当職員が請求人提示資料中の、登記済権利証添付書類の内容についてまで十分検討しなかったと...
...
▼ 裁決事例集 No.47 - 22頁
租税特別措置法第37条第1項の事業用資産の買換え特例の適用に関し、請求人は同特例の適用ができないとの原処分庁の指摘を受け、修正申告をした。これに伴う過少申告...
詳細を表示する
申告相談担当職員による誤った指導等はなく、国税通則法第65条第4項に規定する「正当な理由があると認められるものがある場合」には該当しないと判断した事例
...
▼ 裁決事例集 No.67 - 17頁
「正当な理由があると認められるものがある場合」とは、例えば、確定申告の申告相談等において、納税者から十分な資料の提供等があったにもかかわらず、税務職員が納税...
詳細を表示する