裁決事例集 No.36 - 71頁 請求人が経営する本件ゴルフクラブのゴルフ会員権の名義変更に当たって、新たに会員になることを希望する者から、従来徴収していた名義書換料に代え、名義変更預り金(以下「本件金員」という。)を受領することとし、これを預り金として負債勘定に経理したことについて、請求人は、本件金員は、請求人と新会員との間で締結された本件ゴルフクラブの入会金の預託契約に基づいて請求人が預かり、5年間据置後に返還する義務のある債務であるから、収益の額に算入すべきものではないと主張するが、[1]本件金員は、新会員が旧会員から本件ゴルフクラブの会員たる地位及び本件ゴルフクラブを利用できる権利である本件会員権を譲り受けるため、本件ゴルフクラブがこれを審査し、かつ、入会を承認するという役務を新会員に提供したことの対価として請求人が受領したものと認められ、その実質は従来の名義書換料と変わらないものであること、また、[2]会員への返還義務の確定は会員の退会という事実及び返還請求の意思表示を停止条件とするものであるところ、本件会員権は譲渡が可能であり、その取得価額が高額であるところから事実上返還の蓋然性がほとんどないことからすれば、本件金員は、会員権の名義変更の日の属する事業年度において益金の額に算入すべきものと認められる。 昭和63年11月22日裁決 |
類似の国税不服審判所 公表裁決税務事例
ゴルフ場を経営する法人から謝礼として提供を受けたゴルフ会員証を継続的に譲渡したことによる所得は、一時所得に該当せず、雑所得に該当するとした事例
...
▼ 裁決事例集 No.51 - 161頁
請求人は、本件ゴルフ会員証はゴルフ場のオープン記念として贈与されたものであり、当該会員証は、入会金を払い込めば会員権を取得できるというゴルフ会員権購入選択...
詳細を表示する
旧ゴルフ会員権と新ゴルフ会員権には資産としての同一性があるものとは認められないため、旧ゴルフ会員権の入会時に支払った預託金等は、新ゴルフ会員権の譲渡所得の計算上...
...
▼ 平成29年1月6日裁決
《ポイント》
本事例は、ゴルフ場経営会社に係る民事再生手続における再生計画及び営業譲渡契約において、新運営会社は旧運営会社の債務及び旧会員契約を承継しないこと、ゴルフ場...
詳細を表示する
ゴルフ場を経営する会社の倒産によるゴルフ会員権の価値の減失損の金額を他の各種所得の金額から控除することはできないとした事例
...
裁決事例集 No.29 - 49頁
請求人は、ゴルフ場の倒産に伴うゴルフ会員権の価値の減失損の金額を、ゴルフ会員権の譲渡による損失と同様に他の各種所得の金額から控除すべきであると主張するが、所得税...
詳細を表示する
ゴルフ会員権を譲渡した時点において、当該ゴルフ場施設が競売等により他の所有になったことによって当該ゴルフ場施設優先利用権が消滅した場合には、当該ゴルフ会員権の譲...
...
▼ 裁決事例集 No.53 - 205頁
譲渡所得の基因となるゴルフ会員権は、ゴルフ場施設優先利用権と預託金返還請求権が一体となったものであるとされるところ、請求人が本件ゴルフ会員権を譲渡した時点...
詳細を表示する
請求人が譲渡したゴルフ会員権の実質は、会員権に内包されているゴルフ場施設の優先利用権が消滅した後の金銭債権である預託金返還請求権と認められ、譲渡所得の基因となる...
...
▼ 裁決事例集 No.61 - 246頁
請求人は、預託金会員制のゴルフ会員権である本件会員権に係る当該施設の優先利用権は消滅しておらず、請求人が譲渡した本件会員権はゴルフ会員権であるから、その譲...
詳細を表示する
預託金返還請求権をその預託先であるゴルフ場経営法人に対して行使した場合には、資産の譲渡には該当しないとした事例
...
▼ 裁決事例集 No.61 - 259頁
請求人は、本件ゴルフ会員権をゴルフ場経営法人に譲渡したと主張するが、請求人の行った一連の行為は、ゴルフ倶楽部からの退会が承認されたことにより、預託金返還請...
詳細を表示する
破産宣告を受けた法人が経営するゴルフ場に係る会員権は、譲渡所得の基因となる資産に該当しないから、その譲渡による損失の金額を他の所得金額と損益通算することはできな...
...
▼ 裁決事例集 No.67 - 401頁
請求人は、預託金会員制の本件ゴルフクラブは、その経営会社が破産宣告を受けた後も引き続きプレーをすることが可能であり、本件破産宣告によって破産債権に移行する...
詳細を表示する
預託金返還請求権をその預託先であるゴルフ場経営法人に対して行使した場合及び預託金返還請求権を喪失した会員権をゴルフ場経営法人に返却した場合は、いずれも所得税法第...
...
▼ 裁決事例集 No.67 - 412頁
請求人は、預託金会員制ゴルフ会員権であるG会員権及びJ会員権を、それぞれ各ゴルフ場経営法人に譲渡したと主張するが、[1]G会員権については、請求人はクラブ...
詳細を表示する
民事再生手続により預託金制ゴルフ会員権の預託金債権が一部切り捨てられた場合は、資産の譲渡損失に該当せず、また各種所得の必要経費に算入することもできないとした事例...
...
▼ 裁決事例集 No.69 - 113頁
請求人は、請求人が所有していた預託金会員制のゴルフ会員権は、ゴルフ場経営会社の民事再生手続により、その営業権が別法人に移り、預託金債権が5%に減額され95...
詳細を表示する