裁決事例集 No.34 - 105頁 請求人は、本件不動産の取得及び銀行借入れ等は被相続人の委任により行ったものであると主張するが、委任の事実を立証する具体的証拠はなく、また、本件不動産の取得は、不動産の実勢価額と相続税評価額とに開差があることに着目し、被相続人が生前に取得したという事実を形式的に作り上げ、請求人らが被相続人の名義を利用して、不当に相続財産の圧縮を図ることを目的としたものであると認められるのが相当であるから、本件不動産及び本件借入金債務等は被相続人の相続財産・債務とは認められない。 昭和62年7月2日裁決 |
類似の国税不服審判所 公表裁決税務事例
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▼平成31年2月20日裁決
《ポイント》
本事例は、請求人が相続により取得した建物は、機能的、経済的観点から市場性が全く認められないため解体除去を要し、このことを前提として算定された不動産鑑定評価...
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▼ 平成24年9月13日裁決
《要旨》
原処分庁は、被相続人が有していたH(個人)に対する貸付金債権は相続開始日現在において存在しており、その評価額は貸付金元本とその遅延損害金の合計額となる旨主張...
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共同相続人や遺産の範囲は確定しており、客観的に遺産分割ができ得る状態であったから、請求人が行った相続税の申告期限から3年以内に遺産が分割されなかったことについて...
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▼ 平成26年6月2日裁決
《要旨》
請求人らは、本件相続に係る財産が本件相続に係る申告期限の翌日から3年を経過する日(本件申告期限3年経過日)までに分割されなかったことにつき、租税...
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米国e州f市に所在する不動産について、その時価をe州遺産税の申告に当たりe州税務当局により是認された鑑定価額により評価した原処分を相当と認めた事例(平成22年3...
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▼ 平成28年2月4日裁決
《ポイント》
本事例は、e州遺産税等の適正市場価額とは、相続税法第22条に規定する時価と基本的に同義の価額を指向するものであるとし、対象不動産の鑑定価額を基にしたe州...
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被相続人名義で取得した不動産及び当該不動産の取得資金に充てられた借入金につき、相続財産及び被相続人の債務とは認められないとした事例
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裁決事例集 No.34 - 105頁
請求人は、本件不動産の取得及び銀行借入れ等は被相続人の委任により行ったものであると主張するが、委任の事実を立証する具体的証拠はなく、また、本件不動産の取得は、...
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相続財産のうち一部の不動産については、財産評価基本通達によらないことが相当と認められる特別の事情があると認められることから、ほかの合理的な時価の評価方法である不...
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▼ 平成29年5月23日裁決
《ポイント》
本事例は、被相続人による各不動産の取得から借入れまでの一連の行為は、他の納税者との間での租税負担の公平を著しく害し、富の再分配機能を通じて経済的平...
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請求人は、法定申告期限内に相続財産の把握に努めていれば、その全容を把握できたと認められるところ、そのために必要な調査を尽くしていないから、相続財産の額が基礎控除...
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▼ 裁決事例集 No.67 - 33頁
請求人は、本件相続税の申告書を法定申告期限までに提出できなかったのは、他の共同相続人が相続財産の内容を明らかにせず、遺産を調査する術がなかった事情によるもの...
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期限内申告書の提出がなかったことについて、申告書を提出できないほどの病状等にあったとは認められず、国税通則法第66条第1項に規定する「正当な理由があると認められ...
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▼ 裁決事例集 No.67 - 46頁
請求人は、[1]退院後も意思能力、判断能力のない状態が続いていたので、相続の開始があったことを知ったのは被相続人死亡後3年余を経過した日であること、[2]相...
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被相続人は、生前、不動産を売却していないから、当該売却に係る代金債権は発生していないと判断した事例(平成23年3月相続開始に係る相続税の更正処分及び過少申告加算...
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▼平成28年6月28日裁決
《ポイント》
本事例は、不動産に係る親子間の売買契約書は存在するが、当該売買契約書は、実体を伴わない架空の内容を記載した契約書であると認めるのが相当であり、当該売買に係...
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