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裁決事例集 No.41 - 160頁
 物上保証人であった請求人は、その所有する土地を譲渡し、その譲渡代金をもって保証債務額35,392,179円を代位弁済したとして、その弁済額全額について所得税法第64条“保証債務の履行のための譲渡の場合の課税の特例”第2項の規定を適用すべきであると主張するが、本件金銭消費貸借には、物上保証人のほかに連帯保証人が三名存し、物上保証人である請求人と連帯保証人との間には保証に際しての負担部分の特約が存在しないことから、物上保証人・連帯保証人相互間においてはその頭数に応じて平等に負担することになり、請求人は代位弁済額のうち自己の負担割合である4分の1に相当する部分を超える部分について連帯保証人に対して求償権を取得し、そして、連帯保証人のうちに償還をなす資力のない者がある場合においても、その償還資力がない者の負担部分も他の連帯保証人の間で分割負担することとされているから、結局、請求人の求償権行使可能額は、代位弁済額35,392,179円のうち自己の負担部分である4分の1に相当する額8,848,044円を控除した残額26,544,135円とするのが相当であり、同金額については保証債務の履行のための譲渡の場合の課税の特例の規定の適用はない。
平成3年2月1日裁決




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