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裁決事例集 No.20 - 107頁
 借入金によって建築した賃貸用ビル(マンション)の一部が前年までに分譲され、この分譲代金収入と賃貸料収入とをもって借入金の一部が返済されている場合において、分譲代金収入と賃貸料収入との合計額に対する分譲代金収入の割合を返済された元本額に乗じて得た金額が、前記返済元本額のうち分譲した部分の建築資金に係る借入金の額を超えているところから、分譲代金収入によって前記分譲した部分の建築資金に係る借入金は返済済みであると解しても不相当ではないので、当年分に残存する借入金はすべて賃貸用部分の建築資金に係るものと解することができ、当年分の借入金利子のうち、たまたま請求人の個人の用とした一室の建築資金に係るものを除き、賃貸料収入による不動産所得の必要経費と認めるのが相当であって、原処分の全部を取り消すべきである。
昭和55年6月28日裁決




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