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▼ 裁決事例集 No.76 - 196頁
 請求人は、所得税法第84条の規定は、所得を有する居住者を対象とする規定であり、請求人の夫については、本件各年分において所得を有していなかったから、同条の適用はなく、同条の適用を前提とする所得税法施行令第219条を適用する余地もなく、同人が提出した本件各年分の確定申告書の所得控除の記載は何らの記載もされていないとみるべきであり、少なくとも、平成15年分及び平成16年分について、請求人の夫は請求人の控除対象配偶者であって、請求人に養われているものが子らを扶養していると解することはできないから、請求人の夫の平成15年分及び平成16年分の所得税の申告については、所得税法第84条の規定の適用はないなどとして、本件各確定申告書の提出により、請求人が子らを扶養親族とすることを選択したことになる旨主張する。
 しかしながら、所得税法第84条第1項は、「居住者が扶養親族を有する場合には」扶養控除の適用を受けることができる旨規定しており、居住者の所得金額の多寡や一方が他方の控除対象配偶者であるか否かによって同条の適用を受けることができなくなるものでないことは文理上明らかである。確かに所得控除前の所得金額の合計額が零円であれば、扶養控除の適用を受ける必要は直ちには生じないものであるが、その後に増額更正や修正申告により所得金額が増加し、それによって扶養控除の適用を受けることもあり得るのであり、そのような場合に備えて、あらかじめ扶養親族の所属を確定させることには意味があるから、所得税法第123条に規定する確定申告書において、その第二表の「所得から差し引かれる金額に関する事項」の「配偶者(特別)控除・扶養控除」欄に子らの氏名、続柄、生年月日及び控除額を記載したことが無意味であるとして何らの記載がないものとみることはできない。
平成20年10月29日裁決




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