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請求人が法定申告期限までに法人税及び消費税等の申告をしなかったことについて、国税通則法第68条第2項の重加算税の賦課要件を満たしているとはいえないとした事例(平成24年12月1日から平成25年11月30日まで、平成25年12月1日から平成26年11月30日まで、平成26年12月1日から平成27年11月30日まで、平成27年12月1日から平成28年11月30日まで及び平成28年12月1日から平成29年11月30日までの各事業年度の法人税の重加算税の各賦課決定処分、平成24年12月1日から平成25年11月30日まで及び平成25年12月1日から平成26年11月30日までの各課税事業年度の復興特別法人税の重加算税の各賦課決定処分、平成26年12月1日から平成27年11月30日まで、平成27年12月1日から平成28年11月30日まで及び平成28年12月1日から平成29年11月30日までの各課税事業年度の地方法人税の重加算税の各賦課決定処分並びに平成25年12月1日から平成26年11月30日まで、平成27年12月1日から平成28年11月30日まで及び平成28年12月1日から平成29年11月30日までの各課税期間の消費税及び地方消費税の重加算税の各賦課決定処分・一部取消し・令和2年2月13日裁決)


▼ 令和2年2月13日裁決

《ポイント》
 本事例は、請求人には、申告期限までに申告しないことを意図し、その意図を外部からもうかがい得る特段の行動があったと認めるに足る事実はなく、国税通則法第68条第2項の重加算税の賦課要件は満たさないとしたものである。

《要旨》
 原処分庁は、請求人が、所得金額を容易に把握できたにもかかわらず、申告をせず、調査において書類提示を拒否したなどの行為は、申告すべき所得金額及び納付すべき税額が生ずることを明確に認識していながら確定的な意思に基づいて無申告を貫いたものであって、当該行為は、当初から課税標準等及び税額等を法定申告期限までに申告しないことを意図し、その意図を外部からもうかがい得る特段の行動をしたものと認められることから、その意図に基づき法定申告期限までに法人税及び地方法人税(法人税等)の確定申告書を提出しなかったことは、国税通則法第68条《重加算税》第2項に該当する旨主張する。
 しかしながら、請求人は、法定申告期限までに法人税等の確定申告書の提出が必要であったことを認識しながら、確定申告書を提出しなかったことは認められるものの、調査の開始当初においては質問調査や書類の提示要請に応じるとともに、調査の開始当初から事業に関連する支出の存在を主張し所得が生じていないと認識していた可能性を否定できないことから、無申告行為そのものとは別に、請求人が当初から法定申告期限までに申告しないことを意図し、その意図を外部からもうかがい得る特段の行動をとったとは言い難い。したがって、請求人に国税通則法第68条第2項に該当するとは認められない。 


《参照条文等》
 国税通則法第68条第2項





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