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▼ 平成24年12月13日裁決
《ポイント》
 本事例は、相続人の一人が遺産分割により取得した単独所有地及び共有地(いずれも立体駐車場の敷地)について、当該共有地が、遺産分割の前後を通じて当該単独所有地と同一の用途に供される蓋然性が高いと認められる場合には、共有地であることによる使用等の制約は実質的には認められないから、当該単独所有地と区分して評価する必要はないとしたものである。
《要旨》
 原処分庁は、請求人らが相続により取得した一団の雑種地(本件各雑種地)は、その一部について、共有者の有無及び共有持分の割合が異なるため、5区画に区分した評価単位により評価すべきとし、開発許可を要する面積の基準を上回る1区画のみを財産評価基本通達24−4《広大地の評価》に定める広大地として評価すべきである旨主張し、他方請求人らは、本件各雑種地については、一部の雑種地が共有となっているものの、全体が同族法人に賃貸され、当該法人が立体駐車場の敷地として利用していた土地であることから、全体を一つの評価単位により評価すべきであり、広大地として評価すべきである旨主張する。
 しかしながら、本件各雑種地は、堅固な立体駐車場の敷地として一括で貸し付けられ、一括して貸付けの用に供されていたことなどから、当該相続に係る遺産分割後も同一の用途に供される蓋然性が高いと認められる状況にあり、一部が共有地であることによる使用、収益及び処分の制約が実質的にないものと認められ、その利用状況、権利関係等から、全体を一つの評価単位により評価すべきであるが、本件各雑種地の属する幹線道路沿いの地域における標準的使用は、商業施設等の敷地であり、本件各雑種地を当該地域の標準的使用に係る敷地の地積に区分したとしても、開発行為を行うに際して公共公益的施設用地の負担が必要であるとは認められないことから、本件各雑種地は、広大地には該当しないものとして評価すべきである。
《参照条文等》
 相続税法第22条
 財産評価基本通達7、7−2
《参考判決・裁決》
 静岡地裁平成19年7月12日判決(税資257号順号10752)
 平成22年7月22日裁決(裁決事例集No.80)




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