▼ 裁決事例集 No.64 - 469頁 原処分庁は、本件代償債権(被相続人が、審査請求人Fを債務者として、第一次相続で取得した代償分割に係る債権)は、返済期限等の定めがなく、Fには経常的な所得が年間約1000万円前後あるので、回収不可能とはいえない旨主張する。 しかしながら、Fが、仮に年間所得金額の全額を代償債務の返済に充てたとしても返済完了まで55年の期間を要することから、とうてい本件代償債権の全額が回収可能である債権であるとはいえない。 したがって、本件代償債権の価額の評価に当たっては、財産評価基本通達205の定めに基づき、相続開始時におけるFの正味財産の価額を限度とし、回収が著しく困難であると見込まれる当該財産の価額を超える部分の金額については、本件代償債権の元本に算入しないとすることが相当である。 平成14年11月28日裁決 |
類似の国税不服審判所 公表裁決税務事例
代償債権の評価に当たり、その一部は、回収が著しく困難であると認定した事例
...
▼ 裁決事例集 No.64 - 469頁
原処分庁は、本件代償債権(被相続人が、審査請求人Fを債務者として、第一次相続で取得した代償分割に係る債権)は、返済期限等の定めがなく、Fには経常的な所得が...
詳細を表示する
貸付金債権に係る債務者に返済能力等が認められないから、その貸付金債権の評価額は零円であるとした事例
...
▼ 平成24年9月13日裁決
《要旨》
原処分庁は、被相続人が有していたH(個人)に対する貸付金債権は相続開始日現在において存在しており、その評価額は貸付金元本とその遅延損害金の合計額となる旨主張...
詳細を表示する
貸付金債権の評価につき、その会社の資産状況及び営業状況等が破たんしていることが明白かつ債権の回収の見込みのないことが客観的に確実であるといい得る状況にあったとは...
...
▼ 裁決事例集 No.77 - 444頁
本件貸付金については、財産評価基本通達の定めに基づいて評価するのが、相当であるところ、本件会社について、同通達205の(1)から(3)までに該当する事由は...
詳細を表示する
建物附属設備のセール&リースバック取引を金融取引であると認定した事例
...
▼ 裁決事例集 No.64 - 324頁
請求人は、本件賃貸借契約は20年契約であるが、5年後にK社の関係会社へ譲渡することが可能であるというオプション付であること、6年目以降の賃料が不確定である...
詳細を表示する
請求人が被相続人から承継した連帯保証債務は、相続税法第14条第1項に規定する「確実と認められるもの」には当たらず、債務控除の対象とならないとした事例
...
▼ 平成25年9月24日裁決
《要旨》
請求人は、相続税法第14条《控除すべき債務》第1項に規定する「確実と認められるもの」について、主たる債務者が弁済不能で保証債務の履行が必要であり、保...
詳細を表示する
請求人が子会社支援損とした同社に対する貸付債権の放棄額は、寄附金に該当するとした事例
...
▼ 裁決事例集 No.63 - 341頁
請求人は、子会社であるH社に対する債権放棄につき、銀行から同社の債務超過の解消を求められ、それができないとすると、同社の銀行借入金の返済を請求人が肩代わり...
詳細を表示する
利息の定めのない一時的な貸付金の元本額を超える返済金額は一時所得ではなく雑所得であるとした事例
...
裁決事例集 No.2 - 5頁
営利を目的とする継続的行為に当たらない一時的な資金の貸付けであり、かつ、利息の定めがない場合においても、その貸付けの時点において、その貸付先の資金の運用により相当額...
詳細を表示する
建築資金たる借入金の利子のうち賃貸に係る部分を分譲代金収入と賃貸料収入との合計額に対する賃貸料収入の割合によって算定した事例
...
裁決事例集 No.20 - 107頁
借入金によって建築した賃貸用ビル(マンション)の一部が前年までに分譲され、この分譲代金収入と賃貸料収入とをもって借入金の一部が返済されている場合において、分譲...
詳細を表示する
取引先から入金された金員が貸付金の返済であるとする請求人の主張を認めず、事業所得の収入金額に該当するとした事例(平成20年分から平成24年分までの所得税の各決定...
...
▼ 平成29年2月6日裁決
《ポイント》
本事例は、請求人が業者から受領した金員について当該業者の貸付金の返済に該当するものではなく、請求人と当該業者との間で締結した飲料水等の自動販売機設置契約に基...
詳細を表示する