TOP 開示資料 トピック 賠償事例 裁決事例 関係法令 法令翻訳 英訳情報 用語英訳


<<  戻る


▼ 裁決事例集 No.60 - 280頁
 請求人は、相続財産の管理を委託していたJに、同人への債務を返済するため本件土地を譲渡したところ、同人が、相殺後の残代金を支払わないまま死亡し、その相続人も相続放棄をしたため、本件未収金が回収できなくなったから、所得税法第64条第1項の規定(本件特例)を適用すべきである旨主張する。
 しかしながら、請求人は、相殺後の残代金の決済について何年も具体的な取決めをせず、即時に精算を求めていないことからすれば、本件譲渡代金の残代金についてもJに引き続いて管理を委託していたとみるのが相当である。仮に、Jが、請求人名義で預金を管理していたことを請求人が知らなかったとしても、前記認定を覆すものとはいえず、かえって、請求人は、J及びその請求人に対し、貸付金又は預け金として返済を求めていることが認められる。
 したがって、本件未収金は、譲渡代金そのものが回収不能となったと見ることはできず、請求人がJに対して有する貸付金ないし預け金の返還請求権について、行使不能となったと認めるのが相当であるから、本件特例を適用する余地はない。
平成12年7月14日裁決




類似の国税不服審判所 公表裁決税務事例

裁決事例 https://www.kfs.go.jp/service/...00000.html

譲渡の数年後に譲渡代金相当額を請求したが回収できなかった場合において、譲渡代金の回収不能として認めなかった事例


... ▼ 裁決事例集 No.60 - 280頁  請求人は、相続財産の管理を委託していたJに、同人への債務を返済するため本件土地を譲渡したところ、同人が、相殺後の残代金を支払わないまま死亡し、その相続人も...

詳細を表示する

裁決事例 https://www.kfs.go.jp/service/...40000.html

不動産賃貸業を営む請求人が賃借人から敷金及び建設協力金の返還義務を免除されたことが、国税徴収法第39条の無償譲渡等の処分に当たらないとした事例


... ▼ 裁決事例集 No.76 - 555頁  原処分庁は、建物賃貸人である審査請求人が建物賃借人である滞納者から建設協力金等の残額の返還債務の免除を受けたことが国税徴収法第39条に規定する債務の免除に...

詳細を表示する

裁決事例 https://www.kfs.go.jp/service/...20200.html

債務保証をした事実はないこと及び譲渡代金が借入金の返済に充てられていないことから、本件土地の譲渡につき、所得税法第64条第2項に規定する保証債務の特例を適用する...


... ▼ 裁決事例集 No.77 - 111頁  請求人は、C銀行等に支払った1,200万円は主たる債務者をBとする保証債務の履行である旨主張する。しかしながら、請求人は、Q市物件にC銀行等のために抵当...

詳細を表示する

裁決事例 https://www.kfs.go.jp/service/...50000.html

不動産の譲渡による収入金額を認定した事例


... ▼ 裁決事例集 No.54 - 162頁  原処分庁は、請求人が譲受人から売買代金とされる4,500万円を受領していることなどから、本件物件の譲渡価額が4,500万円であるとし、一方、請求人は当該金...

詳細を表示する

裁決事例 https://www.kfs.go.jp/service/...20000.html

被相続人の株式売却代金を原資として設定された相続人名義預金の一部を相続人固有の財産と認定した事例


... 裁決事例集 No.43 - 313頁  金銭貸借に関する書類の作成はないものの、[1]相続人には現に譲渡等の収入があって税金等を差し引いても貸付けの額はあったと認められ、[2]被相続人には開業医とし...

詳細を表示する

裁決事例 https://www.kfs.go.jp/service/...00000.html

被相続人は、生前、不動産を売却していないから、当該売却に係る代金債権は発生していないと判断した事例(平成23年3月相続開始に係る相続税の更正処分及び過少申告加算...


... ▼平成28年6月28日裁決 《ポイント》  本事例は、不動産に係る親子間の売買契約書は存在するが、当該売買契約書は、実体を伴わない架空の内容を記載した契約書であると認めるのが相当であり、当該売買に係...

詳細を表示する

裁決事例 https://www.kfs.go.jp/service/...00000.html

貸付金債権につきその回収が不可能又は著しく困難と見込まれる事実は認められないのでその元本価額で評価すべきとした事例


... ▼ 裁決事例集 No.74 - 414頁  請求人らは、相続財産である貸付金債権について、債務者である同族会社は、年商の約8倍もの銀行借入金を有していること、返済期限の迫っている銀行借入金を返済する...

詳細を表示する

裁決事例 https://www.kfs.go.jp/service/...30300.html

保証債務の履行に係る求償権の放棄について、主たる債務者の債務超過に基づくものとは認められないとした事例


... 裁決事例集 No.20 - 136頁  保証債務の履行に係る求償権の放棄について、主たる債務者は、[1]設立以来、現在まで事業を継続していること、[2]ここ数事業年度の決算では毎期純利益を計上し、繰...

詳細を表示する

裁決事例 https://www.kfs.go.jp/service/...50600.html

建物附属設備のセール&リースバック取引を金融取引であると認定した事例


... ▼ 裁決事例集 No.64 - 324頁  請求人は、本件賃貸借契約は20年契約であるが、5年後にK社の関係会社へ譲渡することが可能であるというオプション付であること、6年目以降の賃料が不確定である...

詳細を表示する