裁決事例集 No.35 - 65頁 請求人と共同保証人の地位にある長男は、継続して会社の取締役の職にあるほか、他の会社にも勤務して相当の収入を得ており、これに同人の妻が得ている給与収入を加えると、生活費を賄う資力もないほど困窮していたとは認められず、また、長男の財産関係をみると債務超過の状況にあり、その債務の返済も相当長期にわたることが認められるものの、その債務の内容及び返済の状況などを個別にみると、結果として財産が皆無になるなどの特別の事情が生ずるとは認められず、将来においても長男が請求人の求償に応じる見通しが立たないとまでいうことはできないから、当時求償権を行使しても回収できる見込みがないことが確実な状況に至っていたとは認めることはできない。 昭和63年3月9日裁決 |
類似の国税不服審判所 公表裁決税務事例
求償権の行使が不能であるから不動産の譲渡につき所得税法第64条第2項の規定が適用されるべきであるとの主張を排斥した事例
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裁決事例集 No.35 - 65頁
請求人と共同保証人の地位にある長男は、継続して会社の取締役の職にあるほか、他の会社にも勤務して相当の収入を得ており、これに同人の妻が得ている給与収入を加えると、...
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保証債務の履行により他の連帯保証人に対し取得した求償権の行使が不能であると認めた事例
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裁決事例集 No.31 - 60頁
原処分庁は、保証債務の金額を履行した請求人(物上保証人兼連帯保証人)は、他の連帯保証人に対する求償権の行使が可能であるから、当該履行のためにした本件譲渡には所得...
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請求人が被相続人から承継した連帯保証債務は、相続税法第14条第1項に規定する「確実と認められるもの」には当たらず、債務控除の対象とならないとした事例
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▼ 平成25年9月24日裁決
《要旨》
請求人は、相続税法第14条《控除すべき債務》第1項に規定する「確実と認められるもの」について、主たる債務者が弁済不能で保証債務の履行が必要であり、保...
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貸付金債権に係る債務者に返済能力等が認められないから、その貸付金債権の評価額は零円であるとした事例
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▼ 平成24年9月13日裁決
《要旨》
原処分庁は、被相続人が有していたH(個人)に対する貸付金債権は相続開始日現在において存在しており、その評価額は貸付金元本とその遅延損害金の合計額となる旨主張...
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貸付金債権の評価につき、その会社の資産状況及び営業状況等が破たんしていることが明白かつ債権の回収の見込みのないことが客観的に確実であるといい得る状況にあったとは...
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▼ 裁決事例集 No.77 - 444頁
本件貸付金については、財産評価基本通達の定めに基づいて評価するのが、相当であるところ、本件会社について、同通達205の(1)から(3)までに該当する事由は...
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代償債権の評価に当たり、その一部は、回収が著しく困難であると認定した事例
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▼ 裁決事例集 No.64 - 469頁
原処分庁は、本件代償債権(被相続人が、審査請求人Fを債務者として、第一次相続で取得した代償分割に係る債権)は、返済期限等の定めがなく、Fには経常的な所得が...
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同族関係者である使用人に支給した賞与を法人税法第132条の規定により役員賞与に該当するとした事例
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裁決事例集 No.16 - 28頁
請求人は同族関係者である使用人の居宅の建築に際し融資した貸付金のうち一部を返済見込みがないとして、その貸付金相当額を賞与として支給したものとする経理をしているが...
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離婚に伴う裁判上の和解に基づき居住用土地の2分の1を分筆して相手方に所有権の移転登記をしたことにつき、離婚を機会に行った請求人らの共有に属する土地の共有物分割で...
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▼ 裁決事例集 No.47 - 138頁
請求人は、離婚に伴う裁判上の和解に基づき財産分与を原因として、本件土地の2分の1を相手方に移転登記をしたが、本件土地は、その取得資金である借入金の返済状況...
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原処分庁が、請求人自身の面接を経ずに無申告加算税の賦課決定処分をした事案について、国税通則法第66条第5項の「調査」は、机上調査も含む広い概念であることを明らか...
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▼平成26年7月28日
《ポイント》
本事例は、国税通則法第66条《無申告加算税》第5項に規定する「その提出が、その申告に係る国税についての調査があったことにより当該国税について…決...
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