TOP 開示資料 トピック 賠償事例 裁決事例 関係法令 法令翻訳 英訳情報 用語英訳


<<  戻る


▼ 平成29年1月6日裁決
《ポイント》
 本事例は、ゴルフ場経営会社に係る民事再生手続における再生計画及び営業譲渡契約において、新運営会社は旧運営会社の債務及び旧会員契約を承継しないこと、ゴルフ場施設の利用を希望する会員は、新たに会員契約を締結する必要があることが定められていることから、旧ゴルフ会員権の優先的施設利用権と預託金債権はいずれも消滅していると認められ、旧ゴルフ会員権と新ゴルフ会員権とは同一性があるものとは認められないと判断したものである。
《要旨》
 請求人は、譲渡したゴルフ会員権(本件ゴルフ会員権)は、当初取得した旧運営会社のゴルフ会員権(旧ゴルフ会員権)が民事再生手続における再生計画(本件再生計画)に基づき、営業譲渡に際して新運営会社に預託金が減額されて引き継がれたものであり、本件ゴルフ会員権の譲渡所得の計算上、当初取得時に支払った登録料及び入会保証金(預託金等)は、取得費として控除することができる旨主張する。
 しかしながら、譲渡所得の金額の計算上控除されるべき取得費は、譲渡資産と同一性が認められる資産の取得に要した金額をいうものと解されるところ、本件再生計画及び営業譲渡契約において、新運営会社は旧運営会社の債務及び旧会員契約を承継しないこと、ゴルフ場施設の利用を希望する会員は、新たに会員契約を締結する必要があることが定められていることからすると、旧ゴルフ会員権の優先的施設利用権と預託金債権はいずれも消滅していると認められ、旧ゴルフ会員権と本件ゴルフ会員権には資産としての同一性があるものとは認められない。したがって、請求人が入会時に支払った預託金等は、所得税法第33条《譲渡所得》第3項に規定する譲渡所得の計算上、取得費として控除することができない。
《参照条文等》
 所得税法第33条第3項
《参考判決・裁決》
 東京高裁平成24年6月27日判決(税資262号順号11977)
 平成24年8月2日裁決(裁決事例集




類似の国税不服審判所 公表裁決税務事例

裁決事例 https://www.kfs.go.jp/service/...11000.html

旧ゴルフ会員権と新ゴルフ会員権には資産としての同一性があるものとは認められないため、旧ゴルフ会員権の入会時に支払った預託金等は、新ゴルフ会員権の譲渡所得の計算上...


... ▼ 平成29年1月6日裁決 《ポイント》  本事例は、ゴルフ場経営会社に係る民事再生手続における再生計画及び営業譲渡契約において、新運営会社は旧運営会社の債務及び旧会員契約を承継しないこと、ゴルフ場...

詳細を表示する

裁決事例 https://www.kfs.go.jp/service/...00000.html

破産宣告を受けた法人が経営するゴルフ場に係る会員権は、譲渡所得の基因となる資産に該当しないから、その譲渡による損失の金額を他の所得金額と損益通算することはできな...


... ▼ 裁決事例集 No.67 - 401頁  請求人は、預託金会員制の本件ゴルフクラブは、その経営会社が破産宣告を受けた後も引き続きプレーをすることが可能であり、本件破産宣告によって破産債権に移行する...

詳細を表示する

裁決事例 https://www.kfs.go.jp/service/...00000.html

本件ゴルフ会員権は、その譲渡の時点において優先的施設利用権が消滅していたとは認められないから、譲渡所得の基因となる資産に該当し、その譲渡による損失は他の各種所得...


... ▼ 裁決事例集 No.73 - 197頁  ゴルフ場経営会社F社は、ゴルフ場施設を所有するE社との間で、本件ゴルフクラブの経営並びにこれに関連する業務の一切を受託すること等を内容とする本件委任契約を...

詳細を表示する

裁決事例 https://www.kfs.go.jp/service/...90000.html

預託金会員制ゴルフ会員権であった旧会員権の譲渡が譲渡所得の基因となる資産の譲渡に当たるとした事例


... ▼ 平成24年8月2日裁決 《ポイント》  本事例は、ゴルフ場の事業譲渡後に請求人が譲渡した旧ゴルフ場経営会社が発行した旧ゴルフ会員権は、新・旧ゴルフ場経営会社の間の取り決めにより、その譲渡の時点ま...

詳細を表示する

裁決事例 https://www.kfs.go.jp/service/...00000.html

ゴルフ会員権を譲渡した時点において、当該ゴルフ場施設が競売等により他の所有になったことによって当該ゴルフ場施設優先利用権が消滅した場合には、当該ゴルフ会員権の譲...


... ▼ 裁決事例集 No.53 - 205頁  譲渡所得の基因となるゴルフ会員権は、ゴルフ場施設優先利用権と預託金返還請求権が一体となったものであるとされるところ、請求人が本件ゴルフ会員権を譲渡した時点...

詳細を表示する

裁決事例 https://www.kfs.go.jp/service/...00000.html

請求人が譲渡したゴルフ会員権の実質は、会員権に内包されているゴルフ場施設の優先利用権が消滅した後の金銭債権である預託金返還請求権と認められ、譲渡所得の基因となる...


... ▼ 裁決事例集 No.61 - 246頁  請求人は、預託金会員制のゴルフ会員権である本件会員権に係る当該施設の優先利用権は消滅しておらず、請求人が譲渡した本件会員権はゴルフ会員権であるから、その譲...

詳細を表示する

裁決事例 https://www.kfs.go.jp/service/...00000.html

預託金返還請求権をその預託先であるゴルフ場経営法人に対して行使した場合及び預託金返還請求権を喪失した会員権をゴルフ場経営法人に返却した場合は、いずれも所得税法第...


... ▼ 裁決事例集 No.67 - 412頁  請求人は、預託金会員制ゴルフ会員権であるG会員権及びJ会員権を、それぞれ各ゴルフ場経営法人に譲渡したと主張するが、[1]G会員権については、請求人はクラブ...

詳細を表示する

裁決事例 https://www.kfs.go.jp/service/...11000.html

民事再生法に基づく再生計画により、預託金会員制ゴルフ会員権につきその預託金債権の全額が切り捨てられるとともに優先的施設利用権だけのゴルフ会員権を取得した場合、そ...


... ▼ 裁決事例集 No.72 - 169頁  請求人は、所有していた預託金会員制ゴルフ会員権(以下「本件旧会員権」という。)に係るゴルフ場の経営法人の民事再生法に基づく再生計画に従い、本件旧会員権に係...

詳細を表示する

裁決事例 https://www.kfs.go.jp/service/...10000.html

預託金制ゴルフ会員権の取引価額が取引市場において単に下落したことは、資産の評価損の計上ができる場合には当たらないとした事例


... ▼ 裁決事例集 No.67 - 464頁  請求人は、本件各ゴルフ会員権は、実質的に優先的プレー権がなく、預託金の返還も期待できず、著しく価格が下落しているので、法人税法施行令第68条第3号ヘに規定...

詳細を表示する