▼ 裁決事例集 No.56 - 144頁 請求人は、本件保険契約に係る保険料の負担者は死亡した妻であり、また、保険契約者が請求人となっていたことは知らなかったので、本件死亡保険金は相続財産として相続税の課税対象とすべきである旨主張する。 しかしながら、[1]死亡した妻は無収入であること、[2]請求人は妻に対する労務の対価を支払ったことの事実を証する帳簿書類を提出しないこと、[3]妻名義預金には、労務の対価としての定期・定額の入金はなく、請求人の営む事業に係る収入金が入金されており、かつ、当該預金からの出金には、本件保険料のほか、請求人に係る国民年金の掛金や家電製品の支払があること等を勘案すると、当該預金は請求人の家事費等の支払の一部に充てるために、請求人の営む事業に係る収入金の一部を入金していたものと推認され、妻に対する労務の対価を入金していたものとは認められないから、当該預金は、名義は妻であったとしても請求人に帰属する預金であると認められる。また、請求人は本件保険契約に係る保険会社から自ら保険契約者であることを証明の上、借入れを行っていることから本件保険契約の保険契約者が請求人であることを認識していたことが認められる。 したがって、請求人の主張にはいずれも理由がなく、妻名義預金から支払われていた本件保険料の実質負担者は請求人と解するのが相当であり、原処分庁が本件保険金を請求人の一時所得として所得税の課税対象としたことは相当と認められる。 平成10年9月2日裁決 |
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