▼裁決事例集 No.79 請求人は、本件金員は、雇用主であるP市が全額を負担した労働の対価であること、勤務関係が終了したことによって初めて生じた給付であること及び一時金として支払われたことから、請求人が退職により一時に受ける給与であり、退職所得に該当する旨主張する。 しかしながら、本件金員が退職により一時に受ける給与に当たるというためには、それが、退職すなわち勤務関係の終了という事実によって初めて給付されること、従来の継続的な勤務に対する報償ないしその間の労務の対価の一部の後払の性質を有すること、一時金として支払われること、との要件を備えることが必要であると解されるところ、本件金員は、従事員会が退会せん別金の給付に関する事業を廃止することに伴い従事員会から支払われたものであること、また、請求人と従事員会との間には雇用関係がないことからすれば、勤務関係の終了という事実によって初めて給付されるものと認められないから、退職所得には該当しない。 本件金員のうち、退会せん別金相当額は従事員会が退会せん別金の給付に関する事業を廃止することに伴い従事員会から一時に支払われた清算金であり、特別加算額は早期希望離職者の募集に応じたことに伴い従事員会から一時に支払われた金員であると認められることから、及びから成る本件金員は、臨時的・偶発的な所得であり、一時所得に該当する。 《参照条文等》 所得税法第30条第1項、第34条 平成22年3月24日裁決 |
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《ポイント》
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