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▼ 平成29年4月7日裁決
《ポイント》
 本事例は、本件各土地の現況を的確に確認した上で、本件各土地は一体として利用されているとは認められず、畑と宅地ごとにそれぞれ一の評価単位として評価すべきであること、また、本件各土地は利用価値が著しく低下しているから、本件各土地の財産評価額から10%を減額して評価することが相当であるとしたものである。
《要旨》
 請求人が、相続で取得した畑及び各宅地(本件各土地)の評価は不動産業者の作成した意見書による価額(本件意見価額)によるべきであるとして更正の請求をしたことに対し、原処分庁が、更正をすべき理由がない旨の通知処分をしたところ、請求人は、本件各土地の評価に当たって、本件各土地が無道路地であり、がけ地を含む上、公道から本件各土地まで重機が届かないという制約のために本件各土地の上の建物を取り壊すことができないなどの事情を考慮すべきであるから、本件意見価額を踏まえると、財産評価基本通達の定めにより算定した価額(財産評価額)からの減額割合を60%とすべきである旨主張する。
 しかしながら、本件意見価額は、本件各土地の周辺の取引相場の裏付けを欠く上、具体的な数値や客観的な根拠が何も示されておらず、適正な時価を示しているとはいえないため、請求人の主張には理由がない。なお、本件各土地は、本件各土地の周辺の一連の土地との高低差を比較検討すると著しい高低差があり、その利用価値が付近にある他の土地の利用状況からみて著しく低下していると認められることから、国税庁ホームページのタックスアンサー「NO.4617利用価値が著しく低下している宅地の評価」の取扱いにより、本件各土地の財産評価額から10%を減額して評価するのが相当である。また、本件各土地は一体の土地として利用されているとは認められないことから、畑と宅地ごとにそれぞれ一の評価単位として評価すべきである。

《参照条文等》
 相続税法第22条
 財産評価基本通達7、7-2





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