TOP 開示資料 トピック 賠償事例 裁決事例 関係法令 法令翻訳 英訳情報 用語英訳


<<  戻る


▼ 令和2年3月10日裁決

《ポイント》
 本事例は、翌事業年度に計上すべき本件修繕費について、施行業者が発行した請求書の納品日欄に本件事業年度内の日付が記載されていたことをもって仮装行為に該当するとまでは認められないとして、重加算税の賦課決定処分を取り消したものである。

《要旨》
 原処分庁は、請求人代表者が翌事業年度に計上すべき本件修繕費について、本件事業年度に修繕工事が開始しておらず、本件修繕費を損金の額に算入できないことを認識した上で、施工業者に依頼して納品日欄に本件事業年度内の日付を記載した請求書を発行させ、本件修繕費を損金の額に算入したことが仮装行為に該当する旨主張する。しかしながら、施工業者は事業年度内に施工に向けた準備を行っていることから、請求人代表者から依頼されて施工業者が本件事業年度内の日付の請求書を発行しても不自然とまでは言い切れず、請求書の納品日欄についてもシステムの便宜上入力された可能性を否定できない。また、請求書の納品日欄に記載された日付が修繕工事の完了日を示すと認めるに足る証拠もなく、請求人代表者が施工業者に対し請求書の納品日欄の日付を修繕工事の完了日として記載するよう依頼したことを示す証拠もない。加えて、請求人代表者は入出金に係る会計伝票を作成するにとどまり、本件修繕費のような未払金に関する会計伝票は作成しておらず税務代理人が会計処理を行ったものであり、請求人代表者に本件修繕費を本件事業年度の損金の額に算入できないとの認識があったとまでは認められない。したがって、本件修繕費を本件事業年度の損金の額に算入したことにつき、仮装の行為があるとは認められない。


《参照条文等》
 国税通則法第68条第1項





類似の国税不服審判所 公表裁決税務事例

裁決事例 https://www.kfs.go.jp/service/...30200.html

翌事業年度に計上すべき本件修繕費の完了日を仮装したとまではいえないとした事例(平成29年4月1日から平成30年3月31日までの事業年度の法人税の重加算税の賦課決...


... ▼ 令和2年3月10日裁決 《ポイント》  本事例は、翌事業年度に計上すべき本件修繕費について、施行業者が発行した請求書の納品日欄に本件事業年度内の日付が記載されていたことをもって仮装行為...

詳細を表示する

裁決事例 https://www.kfs.go.jp/service/...00000.html

請求人が取得した新規取得土地等の基準取得価額は、本件土地と造成工事とは一体として取引されたものであるから、本件土地と造成工事代金との合計額であり、また、本件土地...


... ▼ 裁決事例集 No.55 - 391頁  請求人は、本件土地を取得し、その後、当該土地の造成工事を別の業者に依頼したものであるから、租税特別措置法第62条の2第3項第3号に規定する新規取得土地等の...

詳細を表示する

裁決事例 https://www.kfs.go.jp/service/...30100.html

委託した工事が課税期間中に完了していないことを認識していたにもかかわらず、工事業者に対して課税期間中の請求書の発行を依頼した上、工事が課税期間中にあったものとし...


... ▼ 裁決事例集 No.75 - 93頁  請求人が工事業者に依頼した請求書は納品書を兼ねていること、請求人において契約した工事は、通常、完了する前に当該工事に係る請求書を受け取ることはないことなどを...

詳細を表示する

裁決事例 https://www.kfs.go.jp/service/...30100.html

役務の提供等の完了前に請求書の発行を受ける等、通常と異なる処理を行った行為は、事実を仮装したものと認めた事例(平23.2.1〜平24.1.31の事業年度の法人税...


... ▼ 平成26年10月28日裁決 《要旨》  請求人は、翌期の経費として計上すべき修繕工事等の費用及び備品等の購入費用を当期の経費として計上したことについて、単なる経理処理の誤りで、修繕工事等の一部は...

詳細を表示する

裁決事例 https://www.kfs.go.jp/service/...50000.html

請求人は、本件発注者に対して、工事完了年月日までに本件工事の全部を完了して引き渡したものと認められるから、本件工事の請負代金の額は、本件事業年度の益金の額に算入...


... ▼平成29年10月4日裁決 《ポイント》   本事例は、本件工事には設置したバリケードの管理及び本件工事の施工区域の管理等は含まれておらず、請求人は、本件発注者に対して本件竣工届を提出して、...

詳細を表示する

裁決事例 https://www.kfs.go.jp/service/...00000.html

ゴルフ場開発事業について、その許認可及び土地の取得を請け負った法人が支出した、[1]工事設計申請業務の委託料及び[2]環境影響調査委託手数料等の額は、ゴルフ場開...


... ▼ 裁決事例集 No.47 - 271頁  請求人は、D社から、本件ゴルフ場開発事業に係る許認可を取得すること及びゴルフ場用地を取得することにより、本件ゴルフ場の建設工事から県知事の検査を受けた後の...

詳細を表示する

裁決事例 https://www.kfs.go.jp/service/...50000.html

請求人が建設業者との間においてテレビ共同聴視受信設備の維持管理業務を長期にわたって受託する旨の契約を締結し、その保守管理料を一括収受した場合の収益計上は、その一...


... 裁決事例集 No.35 - 93頁  請求人は、本件金員(一括収受額)は建設業者からの預り金であるから、現実に保守及び事故等による工事をする都度、これに要した費用等相当額を費用及び収益に計上するとと...

詳細を表示する

裁決事例 https://www.kfs.go.jp/service/...30200.html

出張日の記載のない請求書に基づいて計上した旅行費用について、事実の仮装は認められないとした事例


... ▼ 平成25年7月12日裁決 《ポイント》  本事例は、請求人が、出張日の記載がなく、旅行業者が通常使用する書式と相違する請求書(本件各旅費請求書)に基づき、翌事業年度に行われる旅行費用を繰...

詳細を表示する

裁決事例 https://www.kfs.go.jp/service/...50000.html

有価証券の売買契約において、条件付で売買価額を決定し、条件不成就ならば代金の一部を返還することとしている場合、条件不成就により返還された金員は、譲受人に発生した...


... ▼ 裁決事例集 No.72 - 325頁  原処分庁は、請求人が譲渡人との間で行った譲渡人保有株式の売買契約(以下、当該株式を「本件株式」といい、当該売買契約を「本件売買契約」という。)に基づき本件...

詳細を表示する