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賠償事例 税理士職業賠償責任保険 事故事例(2020年7月1日~2021年6月30日) | 日税連保険サービス

簡易課税制度選択不適用届出書提出失念により過大納付消費税額が発生した事例(2020年)



【概要】
税理士は、平成28 年2月に関与を開始した。同月担当職員は、平成29 年3月期の設備投資(車両取得)の報告を受けたが、簡易課税は選択していないと誤認し、消費税簡易課税制度選択不適用届出書を提出しなかった。
 依頼者は、平成28 年4月から平成29 年3月にかけて、車両を40台取得した。
 平成29 年5月、平成29 年3月期決算申告手続きの際、依頼者より受領の消費税確定申告書が簡易課税用であったことから本件過誤が発覚した。同月末決算申告打合せにおいて依頼者へ消費税簡易課税制度選択不適用届出書の提出失念を説明したところ、税理士は依頼者から損害賠償請求を受けた。


【詳細】
事故発覚の経緯
●平成29 年3月期決算申告手続きの際、依頼者より受領の消費税確定申告書が簡易課税用であったことから、過誤が発覚した。

事故の原因
●担当職員は、関与した平成28 年2月に、翌期平成29 年3月期に設備投資があることを依頼者から聴取し、消費税について本則課税適用が有利であることを確認したが、本則課税適用で簡易課税は選択していないと誤認していたことから、簡易課税選択不適用届出書提出の有無の確認を怠ってしまったため。

税賠保険における判断
●平成29 年3月期の設備投資(車両取得)の報告を受けたが、簡易課税は選択していないと誤認し、消費税簡易課税制度選択不適用届出書を提出しなかったことは、税理士に責任ありと判断された。

支払保険金
●過大納付消費税額約1,800万円から税効果による回復額約500万円を差し引いた約1,300万円を認容損害額とし、免責30万円を控除した約1,270万円が保険金として支払われた。





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