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賠償事例 税理士職業賠償責任保険 事故事例(2018年7月1日~2019年6月30日) | 日税連保険サービス

簡易課税制度選択不適用届出書提出失念による還付不能消費税額が発生した事例



【概要】
依頼者は、平成 28年 3月期の消費税につき、収用により取得した代替資産について、収用終了時の平成 28年1月に資産計上して還付を受けたが、その後の税務調査により、代替資産は平成 27年 3月に完成引渡しを受けているとの指摘を受けた。
平成 27年 3月期は、たまたま基準期間の課税売上高が 5千万円以下であり、過去に提出した簡易課税制度選択届出書の効力により簡易課税であったため、代替資産の取得に係る消費税の還付が受けられなくなってしまった。
これにより発生した有利な原則課税と不利な簡易課税との差額について、税理士は依頼者から損害賠償請求を受けた。


【詳細】
事故発覚の経緯
●依頼者は過去に簡易課税制度選択届出書を提出していたが、近年は課税売上高が5千万円超で推移していたことから、原則課税での申告が続いていた。平成23年に収用事業が開始され、依頼者の建物等も平成24年5月に収用された。
●代替資産については、平成27年3月に完成引渡しを受けていたが、税理士は引渡し事業年度の平成27年3月期に資産計上せず、収用対価補償金の入金が完了した平成28年1月に資産計上し、消費税については平成28年3月期に原則課税により還付を受けた。
●その後税務調査において、代替資産は平成27年3月に完成引渡しを受けているとの指摘を受けて発覚した。

事故の原因
●建物等の引き渡し時期等について書類の確認を怠り、税理士の思い込みで進めてしまったため。
●平成27年3月期はたまたま基準期間の課税売上高が5千万円以下であり、過去に提出した簡易課税制度選択届出書の効力により簡易課税であったため、代替資産の取得に係る消費税の還付が受けられなくなってしまった。

税賠保険における判断
●過去の届出書を確認し、事前に簡易課税制度選択不適用届出書を提出していれば、有利な原則課税での申告は可能であったことから、平成27年3月期に過大納付消費税額が発生したことは、税理士に責任ありと判断された。

支払保険金
●過大納付消費税額約1,100万円から税効果による回復額約200万円を差し引いた約900万円を認容損害額とし、免責30万円を控除した約870万円が保険金として支払われた。



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