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賠償事例 税理士職業賠償責任保険 事故事例(2019年7月1日~2020年6月30日) | 日税連保険サービス

簡易課税制度選択届出書提出失念により過大納付消費税額が発生した事例



【概要】
 税理士は、資本金3,000万円で設立した法人の設立初年度である平成29年3月期及び平成29年4月期の消費税につき、簡易課税が有利であったにもかかわらず、期限までに簡易課
税制度選択届出書を提出しなかったため、結果として、不利な原則課税での申告となってしまった。
 これにより有利な簡易課税と不利な原則課税との差額による過大納付消費税額が発生したとして、税理士は依頼者から損害賠償請求を受けた。


【詳細】
事故発覚の経緯
●税理士は、届出書を作成していたが期限までに提出することを失念し、平成29年3月期の決算作業中にこの事実に気付いたことで発覚した。

事故の原因
●担当者が本事案の引継ぎをせずに退職してしまい、事務所内での情報共有が不十分であったため。

税賠保険における判断
●簡易課税が有利のため、期限までに簡易課税制度選択届出書を提出する必要があった。実際に税理士は本届出書の提出依頼を受けていたので、結果として提出を失念したことは税理士に責任ありと判断された。

支払保険金
●過大納付消費税額約1,400万円から税効果による回復額約400万円を差し引いた約1,000万円を認容損害額とし、免責金額30万円を控除した約970万円が保険金として支払われた。
●なお、損害額を抑えるため課税期間特例選択届出書で課税期間を区切り、平成29年5月からの簡易課税制度選択届出書を提出したため、損害期は平成29年3月期と平成29年4月期の2期となった。



" 簡易課税 "に関する賠償事例 (検索結果は 15 件)

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