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賠償事例 税理士職業賠償責任保険 事故事例(2016年7月1日~2017年6月30日) | 日税連保険サービス

課税事業者選択届出書提出失念により還付不能消費税額が発生した事例(2017年)



【概要】
<概要>
平成24年1月、依頼者法人(資本金1,500万円、3月決算)が設立された。
関与当初から本件税理士は、太陽光発電事業による多額の設備投資が生じることの報告を受けており、平成26年4月以降、平成27年3月期において設備投資が実行される旨の報告を受けた。

しかし、平成25年3月期及び平成26年3月期に課税売上が全くないにもかかわらず税理士は、資本金1,000万円以上の新設法人であることから課税事業者になると思い込み、第3期以降について基準期間・特定期間課税売上高の確認をせず、課税事業者選択届出書の提出を怠った。

依頼者法人は、平成26年4月以降に設備投資を行い、税理士は平成27年5月に平成27年3月期消費税確定申告書を提出した。その後、6月に入り税務署より免税事業者であるとの連絡を受け、本件過誤が発覚し、依頼者法人へ報告をしたところ損害賠償請求を受けた。




【詳細】
平成27年3月期の消費税について、事前に報告を受け多額の消費税還付が見込まれる状況であった。

一方で、税理士は依頼者法人が資本金1,000万円以上の新設法人であり、課税事業者となるとの思い込みから課税事業者選択届出書を提出を失念した。その結果、平成27年3月期は免税事業者となり、消費税額の還付を受けることができなかった。

従って、課税事業者選択届出書の提出を懈怠した税理士の過失責任は明らかであり、平成27年3月期における還付不能消費税額相当額につき税理士に責任ありと判断され、過大納付税額(消費税還付不能額)約8,000万円から、税効果による回復額を差し引いた約4,900万円を認容損害額とし、免責金額30万円を控除した約4,870万円が保険金として支払われた。